第201話ウェディング (1)

ドリアン視点

聖なる森の上に満月が重々しくかかり、何世紀にもわたって無数の人狼の儀式を見届けてきた古代のオークの木々を通して、銀色の光を投げかけていた。今夜、それは私たちの儀式を見届けることになる。

俺は祭壇の前に立ち、ダークスーツのジャケットについた水晶の狼の紋章を整えた。呪われた眠りから覚めて以来、ずっと夢見てきた瞬間だというのに、手は予想以上に落ち着いていた。

『彼女が来るぞ』俺の中の狼が、深い満足感と共に囁いた。『我々の伴侶が、ついに我々の元へやって来る』

森は魔法のような空間へと姿を変えていた。木々の間には白いシルクが垂れ下がり、枝からは月の光を捉えて反射するムーンストーンの...

ログインして続きを読む