第202話ウェディング (2)

ドリアン視点

ライラと俺は完全に向き合い、月光が周囲で輝きを増す中、互いの視線を絡ませた。俺たちの内なる狼が触れ合った瞬間を感じた――それは肉体的な魅力や感情的な愛よりも遥かに深い、電流のような繋がりだった。これは魂が魂を認識する瞬間であり、ずっとこの時を待ち望んでいた何かが完成する瞬間だった。

『俺の番(つがい)』俺の狼が、彼女の狼にシンプルに告げた。

『私の帰る場所』彼女の狼が、はにかむような満足感とともに答えた。

精神的な繋がりは圧倒的だった。そして俺は確信していた。彼女には俺の献身が、誓いが、そして二度とこの絆を当たり前のものとは思わないという強固な決意が伝わっていると。

「...

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