第63話彼の本当の仲間

ライラ視点

手の中の医療免許が、あるべき重さ以上に感じられた。何年もの勉学、数えきれないほどの徹夜、そして人生で最も困難だった論文審査を経て、私はついに人狼専門の治癒師として認定されたのだ。

本来なら、これが私のキャリアの始まりになるはずだった。それなのに、免許は机の引き出しの中で、まるで飾りの紙切れのように無用のまま眠っている。

「絶対にだめだ」私が群れの医療センターで働き始めたいと口にした時、ドリアンはそう言った。「妊娠がまだ安定していない。出産後までは完全な安静が必要だ」

その会話があったのは三週間前。屋敷に座り込み、日に日に重くなる体と落ち着かなくなる心とは裏腹に、私の免許証が...

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