第141章 あれは私の子ではない

そのとき、署内から一人の警官が出てきた。鳳咲夜たちの姿を認めると、まっすぐこちらへ歩み寄る。

「鳳さん、宝生さん」

警官は礼儀正しく会釈し、淡々と告げた。

「被疑者の近藤一時が、先ほど『鳳咲夜さんに一度会いたい』と申し出ました。鳳さんに会えれば、すべて話すそうです。二十年前の取り違え――赤ん坊のすり替えの件も含めて」

言葉が落ちた瞬間、全員が一拍、固まった。

槇武一が即座に眉を寄せる。

「ボス……罠じゃないですか? 最後っ屁で何か仕掛けてくる可能性があります。追い詰められてる。危害を加えるか、無茶な条件を吹っかけるか……」

鳳家が手配した年配の弁護士も、慎重に口を開く。

「鳳...

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