第百七十章 口封じされる人がいる

短い一行だけだった。送信時刻は、午前四時過ぎ。

【ボス。五月優和が警察へ引き渡される直前、拘禁先で急病を発症。搬送中に……死亡しました。暫定診断は急性心筋梗塞。ただ、腑に落ちません。こちらで内々に調べさせています。追伸、宗一郎様が、早めにお戻りになるようおっしゃっています】

鳳咲夜の瞳孔が、きゅっと縮む。

警察へ引き渡される、その直前――口を割りかけた肝心な瞬間に、死んだ?

そんな都合のいい話があるものか。

「どうした?」

宝生尊が真っ先に異変を察し、足早に寄ってくる。そっと肩に手を置いた。

彼は覗き込み、咲夜のスマホ画面を見た途端、眉間に深い皺を刻む。

鳳咲夜は顔を上げた。...

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