第173章 問題があるのは根本的にあなたたちではない

五人は鳳咲夜の前に並び立った。表情も立ち姿もそれぞれ違う。だが、共通しているものがある――緊張だ。

エステートでは立て続けに騒ぎが起きている。しかも今のお嬢様の顔色は、凍りつくほど冷たい。誰の目にも、ただならぬ空気だった。

鳳咲夜の視線が、五人をゆっくりとなぞる。そして、ようやく口を開いた。

「座って」

松本は言われたとおり、脇の一人掛けに腰を下ろした。残りの者たちは一瞬ためらい、互いの顔色をうかがってから、ようやく座る。

「昨夜から今朝にかけて、エステートでは色々あったわ」

鳳咲夜は前置きなしに切り込む。

「父は昨夜、裏庭で驚いて……心臓発作を起こしかけた。そこまでは、あなた...

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