第193章 あなたに約束する

刃が鳳咲夜の太腿へと沈み込んだ。皮膚の奥、肉の芯から裂けるような激痛が弾け、神経を伝って全身を蹂躙する。

鳳咲夜は反射的に背を弓なりにし、視界がすっと暗転した。下唇を歯で噛み潰すほど噛みしめ、悲鳴だけは喉の奥で押し殺す。

けれど井添幸哉は、そんな彼女の「耐える顔」を愉しんでいるようだった。

彼はすぐに刃を抜こうとしない。むしろ、ゆっくりと柄を捻りはじめる。

冷えた金属が血肉の中でかき回される感触に、鳳咲夜の身体がびくりと震え、意識が遠のきかけた。熱い血が脚を伝い、あっという間にズボンの裾を濡らしていく。

「今はどう? 鳳さん。俺は“ふさわしい”かな」

井添幸哉が耳元へ顔を寄せ、笑...

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