第194章 あれは私のコレクションルーム

井添幸哉は、腕の中の人が一瞬こわばったのに気づくと、あっさり口にした。

「鳳さん、あの部屋が気になる? ちょうどいい、見せてあげるよ。あそこは――俺のコレクションルームだ」

そう言いながら鳳咲夜を抱え直し、半開きの扉へと足を向ける。

中へ入った瞬間、鼻を刺すホルマリンの匂いがぶわりと押し寄せた。

――実験室だ。

室内には医療器具が所狭しと並び、反対側にはガラスケースがいくつも置かれている。暗赤色の組織片が液体に沈み、静かに揺れていた。彼の言う「コレクション」とは、これのことだろう。

そして部屋の中央には、ステンレスの手術台。

その上に、男がいた。

幅広い革ベルトでがっちり拘束...

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