第197章 彼女の体内にはチップがある

「血だ……! 腰のところ、血が出てる!」

宝生尊は声が裏返った。

「どういうことだよ……咲夜、お前、怪我してるのか!」

宝生尊の慌てた視線が鳳咲夜の腰の横へ落ちる。淡い色の服地が、じわりと赤に染まっていた。

鳳咲夜は唇を動かし、何か言おうとした。だが、ふっと力が抜ける。言葉が喉で途切れ、声にならない。

瞼が重い。意識が遠のく。

「咲夜? 鳳咲夜! 俺を見ろ! 寝るな!」

宝生尊は、崩れ落ちる身体を咄嗟に抱きとめ、叫んだ。

けれど、どれほど呼びかけても――鳳咲夜の瞼は、ゆっくりと閉じていく。

「咲夜!」

……

鳳咲夜はそのまま救急の処置室へ運び込まれた。

扉が閉まってか...

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