第216章 この件は私に方法がある

「鳳美桜」

「誰だよ!?」江崎拓海は息を呑み、勢いよく振り返った。まるで幽霊でも見たみたいに母親を睨みつける。「母さん、正気か?」

鳳美桜――鳳家が取り違えていた、いわゆる“偽のお嬢様”。

当時は街中が大騒ぎで、彼女も一時は派手に持ち上げられた。だが、その後はどうだ。

失敗を重ね、好き放題に暴れた挙げ句、今では完全に姿を消したらしい。蒼海市の上流界隈で、その名を口にする者もいなくなった。

「とっくに鳳家のどっかに放り込まれてるだろ。下手したら、もう勘当されてる!」拓海は信じられないという顔をした。

「そんなのに手を出して、何の得があるんだよ?」

だが江崎尚里は冗談めかす気配すら...

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