第22章 どの小妖精か見てみよう

宝生尊は宝生グループ本社ビルを出ると、エントランス前に視線を巡らせた。ほどなく、少し離れた植栽の木の下に、見慣れた背中を見つける。

鳳咲夜は伏し目でスマホを見ていた。相手は相当テンションが高いらしく、通知が立て続けに飛んでくる。

【ボス! 今回は30億で買いたいって! 30億ですよ30億! 絶対にOKしてください!】

「リサ」

宝生尊が呼びかける。

鳳咲夜は返信に集中していて、聞こえていない。

宝生尊は少し声を張った。

「リサさん」

それでも反応がない。

宝生尊は困ったように息を吐き、もう一歩近づくと、軽く肩に触れようと手を伸ばした。

その瞬間だった。

肩に触れられた鳳...

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