第228章 祖先の金鉱

「――うち須藤家にはな。先祖代々、金鉱がひとつ受け継がれてきたんだ」

鳳咲夜は眉をひそめた。

金鉱? そんな話、初めて聞く。

「代々の決まりでな、その金鉱は“当代の継承者が亡くなったあと”にしか次へ渡せない。次の継承者は、遺言に従って相続する。もし遺言が間に合わなかった場合は、法定の順位に従い、血縁のいちばん近い者へ――そういう仕組みだ」須藤佐治は、ゆっくりと言葉を紡いだ。

「決まりは変えられん。金鉱の座標と証書は、継承者ひとりにしか伝えない。お前の祖母ですら、生前は場所も、採掘権の書類がどこにあるかも知らなかった」

咲夜は高鳴る鼓動を押さえ、口を挟まずに聞いた。

「小さな金鉱だ...

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