第248章 この顔はとても見覚えがある

狭い換気窓の前に、ひとつの影が立っていた。落ち着かない様子で、行ったり来たりと歩き回っている。

薄暗い灯りが輪郭をぼかし、黒い塊みたいに切り取っているのに――鳳美桜には一目で分かった。

聞き覚えのない足音。たぶん、今日新しく入ってきた連中だ。

彼女は窓枠にもたれ、ふっと可笑しくなる。

この別荘で夜中に眠れないのは自分だけだと思っていた。まさか、金で雇われて働いている側まで、こんなふうに焦れて眠れないとは。

自分はここに閉じ込められて、叫んでも届かず、逃げ場もない。向こうはどうだ。給料は出るし、半月ごとに交代で外へ出て息抜きもできる。それでも眠れない?

――こっちは換気窓ひとつ、開...

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