第27章 おばあさまから手を付けたほうがいい

「いやあ、これも妙な巡り合わせでね」鳳宗一郎が言った。

「うちから須藤家へ行くには、必ず通る高速が急に事故で通行止めになってな。咲夜を迎えに行くのに焦っていたから、仕方なく迂回して裏道に入った。そうしたら今度は土石流だ。……まあ、きっと天が俺を試したんだろう」

鳳宗一郎はどこまでも前向きだった。

「娘を迎えに行く誠意が本物かどうか、神様が見ていたんだよ。とはいえ、変な話だが俺の落ち度でもある。あの日は出るのが急で、松本が車を間違えたんだ。途中でガス欠になって数分足止めを食った。あれがなけりゃ――事故にも、土石流にもぶつからずに済んだかもしれない」

鳳咲夜は、その言葉の端から別の情報を...

ログインして続きを読む