第279章 すべてが終わった

少し離れた場所で、江崎尚里が鳳美桜の腕にべったり絡みつき、母子用品店から仲むつまじく出てきた。まるで実の娘でも連れているみたいに、やけに熱心だ。

後ろにはボディガードが四人。全員が両手いっぱいに紙袋を提げ、店ごと買い占めたと言わんばかり。

けれど、腕を取られている鳳美桜のほうは、まるで別人だった。

終始うつむき、唇をきゅっと結び、目は虚ろ。丁寧に着飾らされてショーウィンドウに飾られた人形みたいに、精巧ではあるのに、息づかいが感じられない。

背後のボディガードも「護衛」というより監視だ。逃げ道は四方から塞がれ、きっちり包囲されている。

鳳咲夜は眉をわずかに上げた。――やっぱり、鳳美桜...

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