第41章 まだ駄目だ

大病を乗り越えたばかりのお祖母様は、しばらく話しているうちにさすがに疲れが顔に出た。名残惜しくはあったが、これ以上は負担になる。鳳咲夜は宝生尊に「きちんと送ってあげて」と頼み、その場を引いた。

病室を出ると、二人の間に沈黙が落ちた。

「……来てくれてありがとう。祖母も、すごく喜んでた」

宝生尊が、ようやく先に口を開く。

「当然です」

鳳咲夜は小さく頷く。

短いやり取りのあと、また言葉が途切れた。

エレベーター前まで来たところで、鳳咲夜が足を止める。

「宝生さん、ここまでで大丈夫です。私、まだ用事があるので。家まで送っていただかなくて結構です」

宝生尊は少し黙り、やがて頷いた...

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