第63章 天涯海角まで走ってもお前たちを見つける

ドアの隙間から、細く白いふくらはぎがすっと突き出たかと思うと――いちばん近くにいた男の胸板へ、容赦ない蹴りが叩き込まれた。

ドンッ!

百六十キロ近くはありそうな大男が、冗談みたいに地面から浮き、三メートル以上も吹っ飛んだ。空中にきれいな放物線を描き、そのまま床へ叩きつけられる。

廊下が、一瞬で静まり返った。

蹴り飛ばされた男はゲホゲホと激しく咳き込み、胸を押さえながら、どうにか起き上がる。

「誰だ!! 誰が俺を殴った!!」

怒鳴り声が消える前に、ドアの向こうから――細い影が、ゆっくりと出てきた。

一同が固まる。

鳳一輝も、固まる。

……鳳咲夜?

今、妹が。あの大男を、一撃...

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