第67章 反乱するつもりか

「ここって……特製外傷薬を作ってる、あの研究所じゃないか?」

宝生尊ははっとして、隣に座る鳳咲夜へ顔を向けた。

深夜の来訪。それも影山陽斗が自ら出迎えるなんて――まさか彼女こそ、この研究所の真のオーナーなのか。

宝生尊の瞳に、わずかな驚きが走る。

けれど鳳咲夜はスマホに視線を落としたまま、彼の気配など気づきもしない。

車は幹線道路を抜け、灰白色の実験棟をいくつか回り込み、やがて裏手の独立した小さな建物の前で止まった。

停車するや否や、鳳咲夜はドアを押し開け、足早に中へ入っていく。

機密の都合なのだろう。影山陽斗は丁寧な態度のまま、宝生尊の前へ一歩出て行く手を遮った。

「先生、...

ログインして続きを読む