第95章 あなたはいったい何がしたいんだ

「……進め」鳳咲夜は視線を引き戻した。

「夜は停電だ。こっちに不利なのは当然だけど、向こうも同じ。あいつは証拠を消すのに必死で、こっちほど準備が整ってるとは限らない。慎重に。速度も落として」

「了解です、ボス」槇武一はそれ以上言わず、運転手に顎で合図した。

路面状況は想像以上に最悪だった。長年放置された土の道はガタガタに荒れ、場所によっては雨でえぐられて崩れている。進むたびに車体が跳ね、何度も降りて先を確認しなければならなかった。

予定の倍近い時間を食った末、ようやく奥窪村の外れに辿り着く。

先行組が残した目印を頼りに、彼らは音を立てず車を捨て、徒歩で――すでに廃れた農場へと潜り込...

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