第96章 あなたは彼に命を借りているんだよね?

「どうだ? お前はどう思う?」

堂島健吾は口の端を引きつらせ、醜い笑みを浮かべた。

「もちろん――あんたを引き渡して、俺がここから出ていく切符に換える。ヘリ、現金、それから安全に国外へ抜けられるルート。鳳家は金も権力もあるんだろ? そのくらい、難しくねえよな?」

鳳咲夜は鼻で笑い、堂島健吾を見下ろした。

「私の部下が腑抜けだとでも? それとも鳳家が腑抜けだと思ってる? 私と引き換えにお前を安全に逃がす? あり得ない」

「あり得るかどうかは、やってみりゃ分かる」

堂島健吾はしゃがみ込み、鳳咲夜をねっとり睨みつける。

「だってよ。お前は鳳家が二十年探し続けて、ようやく取り戻した宝物...

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