第25章 彼女の考えを気にしている

電話の向こうは、まだ泣いていた。繰り返されるのは、結局いつも同じ言葉だ。

謝罪。後悔。わざとじゃない――。

御堂蓮司の堪忍袋の緒は、とっくに切れていた。

「……もういいか」

受話口から落ちた冷たい声に、萩原寧々のしゃくり上げるような泣き声が、ぴたりと止まる。表情は見えない。それでも、氷の気配だけははっきり伝わってきた。

「蓮司さん、わたし……」

言い終える前に、通話が切れた。

御堂蓮司は携帯を野村卓真に返し、視線を水紀へ移す。

水紀は相手が何を言っていたのか、よく聞き取れなかった。ただ、ひどく悲しそうに泣いていた。それだけが分かった。

御堂蓮司が彼女に何をしたのかは知らない...

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