第285章 盛大な結婚式(1)

水紀と御堂蓮司の結婚式は、海沿いの庭園で執り行われる。

朝の光がレースのカーテンを透かして、部屋いっぱいにやわらかく広がっていた。

今日が水紀の結婚式だと思うだけで、空気の中にふわりと花の香りが混じり、胸の奥がそわそわと落ち着かない。期待と緊張が、同じ呼吸で部屋に満ちている。

メイク担当は早くから一階で待機していた。水紀は起きるなり軽く朝食をとり、リビングへ行く。慌ただしく動く使用人たちと、そわそわして座っていられない両親の姿が目に入った。

「水紀、起きたのね!」

小林栞里が使用人に指示を飛ばしながら、壁に掛かった絵を替えさせていた。朝いちで見た瞬間から気に入らなかったのだろう。描...

ログインして続きを読む