第31章 ネックレス

御堂おじいさんは箱の中のネックレスを、壊れものを扱うみたいにそっと取り出した。両手のひらに乗せた瞬間、堰を切ったように思い出が押し寄せ――こらえきれず、熱い雫がひとつ、ぽとりと落ちる。

御堂蓮司は目を瞬いた。

たかがネックレスで、そこまで感情が揺れるものなのか。

「……おじいさま」

御堂蓮司は首をかしげる。

「そのネックレス、何か特別な意味があるの?」

「私とおばあさまの、約束の品だ」

御堂おじいさんはネックレスを握り、まるでこの世に二つとない宝を抱くように言った。

「若い頃、初めてエイウェンさんの展示を見に行ってな。おばあさまと一緒に、これに目を奪われた。それが縁で知り合い...

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