第37章 新田家を捨て去る

水紀は新田中尾に関するニュースを、さらにいくつかスクロールした。

内容はどれも似たり寄ったりだ。新田家を持ち上げ、新田中尾を褒めちぎる。コメント欄に至っては目も当てられない。崇拝と称賛で埋め尽くされている。

知らない人が見れば、信じてしまうのかもしれない。

けれど水紀には一目で分かった。これは新田家がメディアに書かせた記事だ。町長選の「本命」に見せるため、金も手間も惜しまず仕込んでいる。

水紀はふっと伸びをして、ある番号へ電話をかけた。

「今すぐ来て。話がある」

通話を切ると位置情報を送る。

それでも念のため、もう一通。

「窓から」

あの二人が正面玄関から入ってきたら、明日...

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