第65章 まだあきらめない

「うんっ!」

クラウドの名が出た瞬間、夏川真緒の瞳はいっそう輝いた。

「私の夢は、いつかクラウドみたいなデザイナーになることなんです。もし会えて、少しでも指導していただけたら……それだけで、もうこの人生、悔いはないです!」

水紀は、宝飾デザインにここまで熱を注ぐ人間を久しく見ていなかった。

「あなたの夢は、きっと叶うわ」

水紀が肩を軽く叩く。だが慰めになった様子はなく、真緒は自分の新作の画像を開き、パソコンの画面いっぱいに拡大した。

「でも私、長くやってるのにずっと平凡で……どうやって壁を越えればいいのか分からないんです。こんな凡庸な私が、クラウドみたいな大御所に会う資格なんて…...

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