第70章 蓮司様は彼女のもの!

萩原寧々は、あらかじめ隠し撮りの記者を手配していた。街角に潜ませ、彼女と蓮司兄さんの親密な写真を撮らせる。そしてネットに流し、派手に騒ぎ立てる――。

そうなれば、両家の体面を守るためにも、御堂グループの「未来の若奥様」は必ず自分になる。

萩原寧々はわざと玄関前に少しのあいだ立ち、できるだけ多くの人間に見られたことを確認してから、コツコツとヒールを鳴らして中へ入った。

「ハーイ」

受付の女の子に、親しげに声をかける。

「レイナ、久しぶり」

レイナは一瞬きょとんとして、すぐに目を見開いた。驚きと興奮が一気に込み上げてくる。

萩原グループのお嬢様が、自分の名前を覚えているなんて。

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