第93章 どの服を着るか

水紀の口の中のマグロが、途端に味気なくなった。

「……何する気?」

御堂蓮司は水紀のステーキを切り分けながら、意味ありげにふっと笑う。

「食べ終わったら分かる」

その顔――。

水紀は確信した。こいつ、絶対ろくでもないこと考えてる。

「……や、やりすぎ禁止だからね」

水紀は念を押す。「無理やりはしないって、言ったでしょ」

「約束したことは、忘れない」

切り分けたステーキを水紀の前に置き、今度は黙々とエビの殻をむき始めた。

ますます分からない。キャンドルディナーに赤ワイン、それに……体力温存って何。

無理やりはしない――じゃあ、何をするの。

考えすぎて頭が痛くなり、水紀は...

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