第113章

夕食のあと、黒田理沙は自室へ戻った。

ドアを閉め、バッグを椅子へ放り投げる。ベッドへどさりと倒れ込み、布団を半分だけ引き寄せて目を閉じた。

眠気がふわりと押し寄せた、その瞬間。

枕元のスマホが、ぶるっと震えた。

メッセージじゃない。

特殊な通知音。

理沙は跳ね起きるように目を開け、睡魔は一気に吹き飛んだ。

――社内ネットワークに仕込んだアラートだ。

暗号化ファイルに異常アクセスがあったときだけ鳴る、あの警報。

理沙は身を起こし、枕の下からノートパソコンを引っ張り出す。起動。指がキーボードを疾走する。

数回叩いたところで画面が切り替わり、防犯カメラ連動の監視インターフェース...

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