第118章

京清市の反対側――青山グループ本社。

青山春樹は執務机の奥に腰を下ろし、万年筆を指でつまんだまま、くるり、くるりと回し続けていた。

秘書がルイチュアングループ側から上がってきた報告を読み上げる。口調は最初こそ淡々としていたが、途中から抑えきれない驚きが滲んでいく。

「……中村慶太は、すでに経済犯罪捜査隊に連行されました。黒田社長は、彼が消した防犯カメラ映像を復元しただけではなく、過去四年分の送金履歴をすべて洗い出しています。さらに、地下カジノのサーバーを借りていた契約書まで掘り起こしたそうです」

秘書は言葉を切り、そっと視線を上げて自社の社長の顔色を窺った。

「それと……ここまでの...

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