第125章

「負けたどころじゃない、完膚なきまでに叩き潰したってやつだよ! 竹内和摩の顔、見てないの? その場で真っ青になってた!」

「宣言する! 今日から黒田社長が私の推し! 奪うやつがいたら本気でキレる!」

笑い声と歓声がないまぜになり、廊下の奥までいつまでも反響した。

黒田理沙は、気炎を上げるようなことは言わない。壁に静かにもたれ、朝から泣いて夜まで泣いて、絶望から狂喜へ振り切れた社員たちを見つめていた。眼差しの光だけが、ほんの少し柔らかくなる。

ふとスマホに視線を落とす。通知が一件、増えていた。

花村尚希から――『発表会、見た。かっこよかった』

短く、まっすぐな言葉。

黒田理沙はそ...

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