第13章

田中菜々緒は数秒黙り込み、ふっと息を吐いた。

「理沙……あんたって、本当に義理堅すぎる」

声には、痛むほどのいたわりが滲んでいる。

「再生丹はあんたが作ったものだとしても、どれだけ手間がかかるか分かってるでしょ。材料は集まらないし、工程は面倒だし、1粒だって安くない。ここ数年、黒田家で――黒田美沙子の分も、おばあちゃんの分も。お金も労力も、どれだけ注ぎ込んだか数えきれないのに……結局、黒田家はあんたを追い出した」

黒田理沙は答えなかった。

田中菜々緒はなおも言う。

「黒田家にあんたが何年いた? 黒田美沙子があんたの面倒を見たことある? おばあちゃんはあの人の実の母親だよ? それだ...

ログインして続きを読む