第14章

栄養士が一歩前へ出て、恭しく一礼した。

「理沙さん。これからお食事は、体調に合わせて献立を組みます。栄養のバランスはもちろん、お味もお好みに合わせて随時調整いたしますので」

黒田理沙は、目の前のこの“お膳立て”を見て、瞳の奥に小さな意外を走らせた。

青山彩が彼女の手を引き、また目尻を赤くする。

「理沙……ママね、昨日は一晩中眠れなかったの。考えれば考えるほど、あなたに申し訳なくて……。外で、そんなに苦労してきたのに。やっと帰ってきたんだから、ママは一番いいものを全部あげたい。でも……」

言葉が途切れ、声がかすかに震えた。

「ママにも、気づけてないことがたくさんあると思うの。欲しい...

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