第153章

同時刻、3号個室。

花村尚希はソファの中央に腰を沈め、長い脚を組んだまま、無表情でモニターを見つめていた。

傍らに立つ大原夏樹が告げる。

「組長、始まりました」

花村尚希は淡く「……ああ」とだけ返す。

視線は深い。感情の揺れは読み取れない。

ほどなくして、最初の出品物が運び込まれた。宝石をちりばめた短剣だ。

司会者は大げさな身振りで、まくし立てる。かつて名の知れた権力者の手にあっただの、栄光と権力の象徴だの――まるで途方もない価値があるかのように。

だが黒田理沙も花村尚希も、ちらりと見ただけで興味を失った。

作り物の箔。値打ちがあるのは、こんなものじゃない。

説明が終わる...

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