第155章

長い廊下は薄暗い黄の照明に沈み、両脇には警備員がずらりと並ぶ。空気の奥には、かすかな火薬の匂いが漂っていた。

そして曲がり角で、二つの影がほとんど同時に姿を現す。

次の瞬間、双方が同時に足を止めた。空気が、すっと凍ったみたいに静まる。

花村尚希が顔を上げる。視線の先、不意に見覚えのある姿があった。

少女は全身黒でまとめ、長い髪を高く結い上げている。白く整った横顔が、灯りに浮かび上がる。頭上から落ちる光が、もともと端正な眉と目元をいっそう際立たせていた。

花村尚希の足が止まる。瞳の奥に、初めてはっきりした意外の色が差した。

「黒田理沙?」

黒田理沙も一瞬、目を見開いた。ここで花村...

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