第18章

花村雪乃は、そばで青山美玲の様子を見ているうちに、胸の奥の火がめらめらと燃え上がっていくのを抑えられなかった。

今日は従兄と青山美玲をくっつけて、従兄の前で株を上げるつもりだったのだ。なのに――この青山美玲、ただの大ボラじゃない。

婚約者? 婚約がある?

従兄は最初から、そんなもの認めていない。

そう思うほど腹が立ち、雪乃は美玲をきつく睨みつけた。

美玲はその視線にびくっとして、顔に貼りつけていた笑みが崩れかける。

病室の空気は、ぴんと張り詰めた弦みたいに気まずかった。

花村茂雄が「んん」と咳払いをして、剥いていたリンゴを皿に置き、場を取り繕うように言う。

「ええと……青山さ...

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