第181章

食卓には、すでに料理が出そろっていた。

青山彩が黒田理沙の茶碗へ酢豚を一切れ取り分けている。その向かいで青山博文は席に腰を下ろしたまま、眉間にうっすら皺を寄せていた。

「理沙、おばあちゃんのほうなんだが……今日も医者から電話があってな」

声を少し落とす。

「状況は、まだあまり良くないそうだ。数日前にもまた集中治療室に入った。お前が心配すると思って、あまり詳しくは言わないでいたんだが……」

黒田理沙の箸が、ぴたりと止まった。

顔を上げると、青山彩はもう目元が赤い。俯いてティッシュでそっと目尻を押さえる。

「お母さん、具体的にどういうこと?」

黒田理沙は箸を置き、声音を引き締めた...

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