第185章

青山彩の顔色が、さっと青ざめた。勢いよく立ち上がる。

「お母さん! お母さん、どうしたの! 先生! 先生、早く!」

ベッドの上の老人が、突然びくんと大きく痙攣した。真っ白だった顔が、みるみる青紫へと変わっていく。

指が引きつるようにシーツを握り込み、身体が弓なりに反り――そして、どさりと落ちた。

当直医が駆け込んでくる。後ろには看護師が二人。ひとりは除細動器を押し、もうひとりは酸素チューブを掲げていた。

医師がモニターの数値を一瞥した瞬間、表情が凍りつく。

「呼吸不全! 除細動の準備! 電圧200ジュ――」

「待って」

黒田理沙の一声が、病室の空気を切った。ざわめきが一瞬で引...

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