第194章

青山家の空気は、黒田家とはまるで別物だった。

青山彩がキッチンから出てくる。手にはカットしたフルーツの盛り合わせ。ソファに座る青山美玲が口元をほころばせているのを見て、何気なく声をかけた。

「どうしたの? そんなに嬉しそうで」

美玲は顔を上げ、スマホの画面を母に向ける。弾むような口調だが、浮ついた感じはない。

「ママ、結果出た。109点」

彩の手が、ふっと止まった。次の瞬間には足早に近づき、身を屈めて画面を覗き込む。

目がぱっと輝く。果物の皿を置き、美玲の肩を軽く叩いた。

「109点? そんなに? それって……全国1位じゃない?」

美玲は少しだけ俯き、控えめな笑みを浮かべた。...

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