第45章

黒田理沙は館内の奥へと通された。

瑠璃館の内部は、雲海山荘以上に古式ゆかしい造りだ。ダークトーンの木材が重厚感を醸し出し、暖かな琥珀色の明かりが灯っている。そこに置かれた調度品の一つひとつが、まるで骨董品店から吟味して集められたかのような趣を湛えていた。

理沙は腰を下ろし、贈り物の箱を隣の椅子に置く。料理が一品、また一品と運ばれてくる。見た目も味も、たしかに上等。

けれど数口食べたところで、心の中で静かに比較してしまう。

――雲海のほうが上。

雲海の献立は自分で決めた。料理人も自分が引き抜いた。醤油はどの銘柄を使っているかまで把握している。

あそこは自分の場所だ。味が違って当たり前...

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