第119章 見る目がない

その一日の恐怖を思い出し、中林真由の身体は抑えようのない震えに襲われていた。

パートナー交換の話を聞かされて以来、彼女は今野敦史に対してこれ以上ないほど従順に尽くしてきた。すべては、自分が交換されるのを避けるためだ。

もし交換に出されれば、待っているのは地獄だ。

上流階級の人間ほど、倒錯した性癖を持っている。SM嗜好などはまだ可愛いもので、もっと異常な変態趣味を持つ者も少なくない。

かつて、ある社長が今野敦史に五百万円を提示して、中林真由を買い取ろうとしたことがあった。

周囲の愛人たちは中林真由を羨んだが、彼女だけは知っていた。その社長は人間ではないということを。

彼の愛人は一ヶ...

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