第216章 彼女は元気

中林真由はその姿を見て、ふと気後れした。

冷静に考えれば、今野敦史が白川有香と結託してまで自分を陥れるはずがない。

彼にとって、自分はそこまでの労力を割く価値もない存在だからだ。

それに、今日彼が自分を庇ってくれた姿を思い出すと、中林真由はやはり妥協せざるを得なかった。

もし彼女を助けようとしなければ、彼が怪我をすることもなかったのだ。

今野家の跡継ぎに怪我をさせてしまった代償は、今の彼女には到底支払いきれない。

「……わかりました。うつ伏せになってください。薬を塗りますから」

袋から薬を取り出すと、今野敦史はすでに彼女のベッドにうつ伏せになっていた。

本来なら、誰であろうと...

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