第269章 実力さえあれば

交通機動隊は容赦なかった。小島文彦のメンツなどお構いなしに、車はレッカー移動されてしまった。

食事会は当然、うやむやのうちに終わった。

小島文彦はもちろん自ら処理に出向いたりはしないが、腹の虫は治まらない。

ここへはあの一台で来ていた。だが駐車場とボックス席はかなり離れている。中林真由に本当にナンバープレートが見えたのか?

ナンバーが見えたのなら、十中八九、彼の車だと気づいただろう。

彼はチッと舌打ちをした。まるで猫に引っかかれたような気分だ。

彼はふと、初めて島で中林真由に会った時のことを思い出した。

島には美女が溢れていて、当初はあまり印象に残らなかった。

だが、賭場のテ...

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