第310章 中林真由の方が好き

その頃、田丸家もまた喜びに包まれていた。

田丸大奥様が自室を出ると、二人の女性の楽しげな笑い声が聞こえてきた。

彼女は、田丸夫人の腕に親しげに手を回している白川芽唯を見て、微かに眉をひそめた。

たった一晩で、白川芽唯は田丸夫人と親友のように打ち解けていた。その様子は、あまりに親密すぎるように見えた。

田丸大奥様は傍らの使用人に目配せをして下がらせると、階下のダイニングへと向かった。

「白川さん、ご苦労様。昨日は子供たちの世話までしてくれたそうで」

田丸大奥様が社交辞令を述べると、白川芽唯は田丸夫人の腕をさらに強く抱き寄せた。

「そんな、当然のことです。敦史が『彼女は僕の目上の方...

ログインして続きを読む