第314章 機会をくれ

中山凛は小島文彦の言わんとしていることを悟り、慌てて首を横に振った。

「小島社長、誤解です。私は別に、中林真由を困らせようなんて……」

彼女は助け舟を求め、中林真由に視線を送る。

だが、中林真由はうつむいてスマホに目を落としたままで、中山のことなど眼中になかった。

小島文彦は口をへの字に曲げた。

「いじめてないなら、それが一番だ。まあ、君が彼女をいじめたかどうかはさておき、今日の支払いは俺が持つんだ。誰をご馳走するか決める権利はあるよな? 君には帰ってもらいたいんだけど、いいだろ?」

その言葉は、中山凛の面目を完全に潰すものだった。

主催者から明確な帰宅命令を下されては、これ以...

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