第325章 高嶺の花

中林真由のその問いかけに、今野敦史はわずかに眉をひそめた。

彼が来た時、耳に入ったのは村松丈が中林真由に「テーブルの上でストリップを踊れ」と命じている場面だけで、それ以外の話は聞いていなかったのだ。

まさか、高校時代のことにまで話が及んでいたとは。

夜の闇の中、対向車線を過ぎ去る車のライトが一瞬煌めいては消えていく。その光景はまるで、あの年の舞台の照明のようだった。

高校の文化祭。そこら中が照明で輝いていた。

今野敦史はステージの下に陣取り、少し眠ろうとしたがそれすら叶わなかった。

音響は大音量で鳴り響き、時折湧き上がる拍手の音も彼を苛立たせる。

ヘッドホンの音量をどれだけ上げ...

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