第328章 謝礼

中林真由が通っていた高校は、言うまでもなく名門校だ。そうでなければ、今野敦史や白石健人のような人物と知り合うことなどあり得なかっただろう。

かつて白川芽唯のような存在が学校では無名に等しかったことからも、その貴族学校の敷居がいかに高いかが窺える。

中林真由がその門をくぐることができたのは、ひとえに成績が優秀で、学校側から引き抜かれたからに他ならない。

学費免除に加え、悪くない額の奨学金まで提示されていた。

だが入学してすぐ、彼女は思い知ることになる。ただ勉強ができるだけでは、この世界では通用しないのだと。

同級生たちの家庭環境は、あまりにも常軌を逸していた。

高校生の分際で数十万...

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