第339章 裸の写真

今野敦史はそう言い捨てると、席を蹴る勢いで立ち上がり、部屋を出て行った。よほど腹に据えかねたらしい。

閉ざされたドアの音を背に、中林真由は天井を仰いだ。しばらく呆然としていたが、やがてゆっくりと身を起こす。

視界に入ったのは、入り口に置き去りにされたテイクアウトの紙袋だ。胃のあたりをさする。確かに、空腹だった。

容器を開けてみると、四菜一汁。明らかに二人分の量だ。

今野敦史は、本気で食事をしに来ただけだったのか。

中林真由は迷わず箸を手に取り、食べ始めた。彼のことなど知ったことではない。

どうせ今野社長は金持ちだ。私が食べなくても損はしないし、彼が自分でひもじい思いをするはずもな...

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