第356章 何もなかった

「今野敦史、私が言ってるのはそういうことじゃないの!」

中林真由は本気で頭がおかしくなりそうだった。もう何時間やってると思ってるのか。こっちの体力なんてお構いなしなのか。

今野敦史の手が、彼女の下腹部をしつこいほどに撫で回す。その指先をちらと見下ろしてから、彼は平然と言った。

「確かに、だいぶ腹減ってるみたいだな」

中林真由は顔を一気に真っ赤にして、思わず視線をそらす。

どうしてなのか自分でも分からない。ただ今野敦史に触れられると、下半身がすぐに濡れてしまうのだ。

美形って、本当に人をダメにする。しかも自分だって、もう長いことご無沙汰で、身体は過敏になりすぎていた。

そんな真由...

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