第389章 納得できない事

中林真由には、それくらいの観察眼はある。平野歩美もまた、驚きはしなかった。

むしろ驚いたのは、中林真由の方だった。

ここ最近の出来事を思い返し、中林真由は唇を湿らせると、ことさらに声を潜めた。

「平野さん、一つ聞きたいことがあるの」

平野歩美は頷き、顔を寄せてくる。

「あなたの言う通り、白川芽唯が執行猶予になる可能性が高くて、実刑にならないのなら、どうして白川家はあんなに示談を急いでいるの?」

それが、中林真由がここ数日ずっと解せなかった疑問だった。

そもそも白川家の力があれば、執行猶予など無罪放免も同然だ。

残る民事賠償の部分など一千五百万もかからないだろうし、下手をすれば...

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