第393章 追い出される

平野歩美はついに怒りを露わにし、勢いよく北村一馬の胸を叩いた。

「離して! ここで暴れないでよ!」

いつもは無表情なその顔に、ようやく血の気が差す。

北村一馬は彼女の手首を乱暴に掴み、そのまま背中の後ろで縛り上げた。指一本動かせないように。

狂ってると言うなら、実際に狂ったところを見せてやる――。

片手で平野歩美の両手を押さえ込み、もう一方の手で彼女の腰のベルトに手をかける。

今日の平野歩美はきっちりとしたオフィススーツ姿だ。スラックスが、いやらしいほどに身体のラインをなぞっている。

くそ、と心の中で吐き捨てる。本人は分かってないのか、この制服みたいな格好がどれだけの男を誘って...

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